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22 September 2012

蛍の光


一気に寒くなったオーフス,今日の気温は10度です.

先日,p.が私に追いつき,御陰さまで無事に33歳を迎える事が出来ました.いつも彼を温かく見守り,支え,元気をくれる皆様方,夫共々,改めて,深く感謝しております.

誕生日には,結構凝った演出を負けじとするs.ですが,今年は学会で数日ハードな日程をこなして帰って来たその日が彼の誕生日当日で,ケーキを買うのが精一杯のs.でした.

でも,そのケーキに大喜びしてくれたp. お安い物です.笑.






このケーキ,いつものSchweizer Bagerietのものですが,美味しかった!おススメです〜.

実はその前の週には,誕生日プレゼントと称して,キッチン用のスピーカーの買い物に付き合ったので(赤の双子ちゃん),この時点で相当満足していたようです.良かった〜



自分だけ申し訳ないと思ったのか,私にまでサプライズでプレゼントを買ってくれました.ずっとほしがっていた,フットバス.うちには湯船がないので,これからの季節に大活躍しそうです.



さて,先週,私が初めて担当した学生の修士論文の試験がありました.私の教えるプログラムでは,学生は半年間スーパーバイザーの指導のもと論文を書き,提出後の約2〜3週間後に,45分間のディフェンス,所謂口頭試験ですね,をして,成績を受け取ります.

今回学生さんを受け持たせてもらう事で,私のプログラムでの修士論文過程の仕組みが良くわかりました.アメリカで経験した私の修士論文過程とは違う点が多々あったので,驚きが新鮮なうちに記録をつけておこうと思います.

まず,学生には,基本的に,スーパーバイザーというものは,修士論文を書き始める段階になるまでいないということ.最初の1年半は学生は必須科目や選択科目を取りつつ独自で,論文の構想,分析法,リサーチデザインなどを練って行く訳です.そして,希望のスーパーバイザーの名前(実際に希望が通る事は少ないそうですが)と論文のプロポーザルを大学に提出して,そこから半年で論文を書き上げます.

私は修士を始めた当初からスーパーバイザーが決まっていたので,彼のクラスを取ったりする中で彼と話し合いながら論文の構想を練って行きました.それに比べると,こっちの学生はかなり自立している,という事にもなります.

更に,私の場合は,論文はどの章も全てスーパーバイザーに読んでもらい,フィードバックをもらい,書き直しをしましたが,こちらの場合は,スーパーバイザーは必ずしも全てに目を通しません.大体一度のミーティングにつき,読むのは5ページ程度,という事になっていて,分析の章は一部に目を通し,結論の章は最後の提出まで読まないスーパーバイザーが多いという点も,新鮮でした.

私は今回が初めて受け持つ学生なので,彼と話し合い,IntroductionとLiterature Review,そしてMethodologyの章は隅々まで目を通し,推敲後も目を通しました.が,彼が自信があった分析の章は,構成はチェックしたけれど,実際の分析は部分的に目を通しただけ.Discussionの章も,構成とポイントを話し合い,ドラフトに目を通しただけでした.Conclusionの章は,彼におまかせ.

学生一人当たりにかける時間が予め決められているので,なるべくそれに沿ってみようかとも思いましたが,なんせ今回は私も初めての事だったので,10数時間は軽くオーバーしたと思います.3週間に一度の感覚でのミーティングは,一回最低でも2時間,長くて3時間の時も.(だってすっごく良く話す学生だったので,笑)

さて,無事修士論文を提出した彼.次に迫るはディフェンスです.(ちなみに,私が修士をした時は所謂ディフェンスというものはなく,コミッティーメンバーのサインをもらって終了でした.でも,これはアメリカでも様々みたいです.)

デンマークでは,必ず,他の大学から試験官を招待します.大学によって,ムラが出ないよう,全国的なレベルを統一するためみたいです.試験官は,大学側が決めて,予め学生の修士論文を送っておくようになっています.私の学生には,コペンハーゲンビジネススクールから講師の方が来てくださいました.

学生は,試験官とスーパーバイザーの前で,短いプレゼンをし,両者からの質疑応答に答え,部屋を出ます.その間に,私達二人が成績を決める訳です.

そう,アメリカ(少なくとも私がいた大学)との違い.修士論文に,成績がつくという点.デンマークの成績は,12, 10, 7, 4, 2, 00, -03とあり,「12」が所謂アメリカでいう「A」,そして「00」と「-03」は不合格,ということです.この計算でいくと,「7」がアメリカで言う「C」にあたる訳なのですが,これはとても不条理な計算.なぜって,デンマークで,「7」と言えば,かなり満足な成績.もちろん,各々の持つambitionにもよりますが,大体の一般的な感覚で言ったら,「平均,もしくはちょっと平均を上回る」感じです.なので,「10」がアメリカの「A」の感覚により近くなります.「12」は凄いっ!信じられないっ!という感覚でもあります.

問題なのは,デンマークから他国に留学するなり,他国からデンマークに留学生としてやって来た場合.この換算法は,それぞれの文化,数字の背景のずれを容赦なく反映するため,的確とは言えないということです.デンマークでは「まぁしょうがないよね〜」的な「4」(実際,デンマークの学生の中には「4」は悪い成績ではない,という声も)を持って,アメリカに行ったら,「Dって,ちょっと..」という反応をされてしまう訳ですから.

そんなこんなで,緊張していた,彼の成績.私は素晴らしい出来!と思っていたけれど,なんせ初めてなので,一般的な「12」のレベル,「10」のレベルがイマイチ掴めていませんでした.相手はベテランの試験官.最終的に成績を決めるのは彼女なので,当日は学生よりもきっと緊張していました.

そして彼女が提案してくれた成績は!

嬉しい〜〜〜〜〜,の,「12」でした!勿論.まだまだimprovementの余地はあるものの,修士論文としてはこれ以上求められないレベルまで達しているとの評価を受け取りました.出来映えにとても満足してくれていた様子で,私も本当に嬉しかったです.

学生を部屋に呼び戻し,成績を告げると.

彼の目が少し涙目になっていました.うん,頑張ったものね!データ収集も大変だったろうし,Literatureもかなりの量を読んだもんね〜〜!! あ〜〜,良かったね〜〜〜 私も泣きたかった!!

彼とハグをして部屋を出たら.

これまた,デンマーク風.

外には,家族やガールフレンドが国旗の旗とシャンペン,ケーキを持って待っていました.(ちなみに,自分が不合格になるかも...と分かっている学生は,誰も呼ばないそうです.そらそうだよね)

そんなこんなで,私の修士学生第一号,無事,卒業致しました.そして来週には,今度は,私の第2号の学生とご対面.なんと,第一号の彼と,名前が同じ.笑.
呼び間違わずにすむな〜.



4 comments:

  1. すごいじゃん!おめでとう。頑張った甲斐があったね。打てば響く子でさらによかったね(笑)

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    1. コメントどうも有り難う.実は,私が打つ必要のぜんっぜんない,すごく良い学生だったんさ!彼が自分で打って勝手に響いてくれていたって感じで(笑)ついでに私も打たれて,ほんと勉強させてもらって,感謝です.無事に終わって,安心しました,

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  2. おつかれー.私もこの10月からベトナムからの留学生の修士論文指導を始める予定なんだけど,どうなることやらだわー.学部がComputer Scienceなのに,私の関連テーマを修士から始めるという・・・.大学院大学だから,こういうゼロからのスタートに対応する場面も結構あるみたい.がんばるー.

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    1. コメントどうも有り難う!Computer Scienceの枠組みのなかでぼのちゃん関連テーマを追求するんだね,面白そう!Bonoちゃんは,その素晴らしいセンスで,どんな内容にもとてもconstructiveなfeedbackをくれるから(未だにテキサスで,学会出発前夜に,Bonoちゃんちに押し掛けて発表内容を見てもらったこと,忘れられません!とても助かったのですー!)その学生はとてもラッキーだね!日本でのsupervisingの過程はデンマークより,アメリカより,どっちなんだろう?興味津々,また機会があれば色々聞かせて欲しいな♪

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